ピピックルボールは膝や腰に優しい?テニスとの身体への負担を比較
「運動はしたい。でも最近、膝や腰が気になる」
40代、50代になると、スポーツを始めるときに気になるのが身体への負担です。
特にテニス経験者なら、
「テニスよりピックルボールの方が身体は楽なの?」
「膝が気になっていてもできる?」
「腰への負担はどうなんだろう?」
と考える人も多いのではないでしょうか。
ピックルボールは、テニスより小さなコートでプレーするため、長い距離を走る場面を抑えやすいスポーツです。
ただし、「ピックルボール=膝や腰に負担がかからない」ではありません。
短いボールへの踏み込み、急停止、横への切り返し、低い姿勢など、ピックルボール特有の動きもあります。
この記事では、テニスとの違いを比較しながら、
- なぜピックルボールは身体への負担を抑えやすいのか
- 膝や腰を痛めないために気をつけたいこと
- 東京ではどこでピックルボールができるのか
- 世界ではどのくらい広がっているのか
まで、これから始めたい人にも分かるように紹介します。
ピックルボールは膝や腰に優しい?テニスとの違いを比較

公式のピックルボールコートは幅20フィート×長さ44フィート、約6.1m×13.4m。シングルスでもダブルスでも同じ大きさです。
ピックルボールが中高年にも始めやすい理由のひとつが、コートのコンパクトさです。
テニスコートより狭いため、ボールを追って長い距離を走る必要が少なく、小さなステップで対応できる場面が多くなります。
テニスではベースラインからネットまで走ったり、左右へ大きく振られたりする場面があります。
一方、ピックルボールのダブルスでは、サービス・リターン後に「キッチン」と呼ばれるノンボレーゾーン付近へ進み、そこでディンクやボレーを使ったラリーになることが多くあります。
つまり、
テニス
→ 広いコートを大きく移動する
ピックルボール
→ コンパクトなコートを細かく動く
という違いがあります。
身体への負担を考えると、この違いはかなり重要です。
| 比較ポイント | ピックルボール | テニス |
|---|---|---|
| コート | コンパクト | 広い |
| 移動距離 | 短く抑えやすい | 長くなりやすい |
| ステップ | 小刻みな動きが多い | 大きな切り返しも多い |
| ネット付近 | プレー時間が長い | ベースライン戦も多い |
| スイング | コンパクト | 大きくなることが多い |
| 膝・腰への負担 | 抑えやすい場面がある | 大きな移動による負担が出やすい |
ただし、この表だけを見て、
「ピックルボールなら膝や腰は絶対に大丈夫」
と考えるのは禁物です。
ピックルボールは移動距離こそ短いものの、ボールが近い位置に落ちるため、
「前へ一歩踏み込む」
「横へ素早く動く」
「急に止まる」
といった動作が何度も発生します。
特にディンクでは低いボールを処理するため、腰だけを曲げて構えていると腰が疲れやすくなります。
短いボールを無理に追えば、膝やアキレス腱などへの負担も考えなければなりません。
ですから、ピックルボールの特徴を一言で表すなら、
「身体への負担を抑えてプレーしやすいが、身体に負担がないスポーツではない」
というのが分かりやすいと思います。
膝や腰を守るなら「無理に追わない」が意外と大切

ピックルボールを始めたばかりの人ほど注意したいのが、
「取れそうなボールを全部取りにいってしまうこと」
です。
コートが小さいため、
「あと一歩で届きそう」
と感じるボールが非常に多い。
ところが、この最後の一歩で身体のバランスを崩したり、足を滑らせたりすることがあります。
米国の救急外来データを調べた研究では、2013~2022年に確認されたピックルボール関連のケガのうち、転倒が最も多い受傷原因でした。また、膝や下腿、腰を含む部位のケガも報告されています。
特に中高年の場合、
短いボール
↓
慌てて前へ出る
↓
身体より足だけが先へ出る
↓
急停止・バランスを崩す
↓
膝・腰への負担や転倒
という流れには注意したいところです。
だからこそ、上達することと同じくらい、
「無理なボールは追わない」
という判断も大切です。
また、ディンクをするときに「腰を丸めて低くなる」のではなく、股関節や膝も使いながら姿勢を作ることも意識したいところです。
プレー前も、いきなりゲームを始めるのではなく、
軽く歩く
↓
身体を動かす
↓
短いラリー
↓
ディンク
↓
ゲーム
と少しずつ動きを大きくしていく方が安心です。
特に、
- 久しぶりに運動する人
- テニスなどのスポーツからしばらく離れていた人
- 膝や腰に以前から不安がある人
- 40代・50代以降から始める人
は、最初から周囲と同じ運動量に合わせる必要はありません。
ピックルボールは楽しいので、始めると「もう1ゲーム」と続けたくなります。
しかし、身体への負担はプレー中より翌日に出てくる場合もあります。
最初は少し物足りないくらいで終えて、
翌日の膝や腰の状態を確認しながら運動量を増やしていく。
長く楽しむなら、このくらい慎重でもいいと思います。
なお、すでに膝痛や腰痛がある場合や、治療中の疾患・ケガがある場合は、「ピックルボールなら大丈夫」と自己判断せず、運動してよい状態か医師などに確認してください。
40代・50代からでも始められる?東京のプレー場所と世界で広がるピックルボール

「身体への負担が心配だったけれど、これなら一度やってみたい」
と思った人が次に気になるのが、
「ピックルボールって、どこでできるの?」
ではないでしょうか。
東京にも、初心者がピックルボールを体験できる施設があります。
たとえば「Sansanピックルボールコート池袋」には、インドア3面・アウトドア4面があり、初心者向けの体験会やレッスンも実施されています。池袋駅から徒歩10分、東池袋駅から徒歩3分です。
東陽町には「VIPインドアピックルボールクラブ」があり、基本ショットやゲームの進め方を学ぶ初心者向けの基礎クラスも用意されています。
以前は「ピックルボールをやってみたいけれど、場所がない」ということもありましたが、都市部を中心にプレーできる選択肢が増えてきています。
そして、日本だけでなく世界でもピックルボール人口は急速に増えています。
ここでよく検索されるのが、
「ピックルボール人口が世界1位の国はどこ?」
という疑問です。
実はこれは、簡単に「○○が世界1位」とは言い切れません。
国によって、
- 一度でもプレーした人
- 1年間にプレーした人
- 月1回以上プレーする人
- 登録競技者
など、「ピックルボール人口」の数え方が違うからです。
米国のSports & Fitness Industry Association(SFIA)によると、2025年に米国でピックルボールをプレーした人は2,430万人。2020年の420万人から5年間で大幅に増えています。
一方、UPA AsiaとYouGovによるアジア12地域の調査では、「月1回以上プレーする人」を人口に当てはめた推計で、インドが1億7,800万人超、中国が6,000万人超とされています。インドが調査対象地域の中で最も多いという結果です。
ただし、これは調査回答を人口規模に当てはめた推計値であり、米国のSFIAなどとは調査方法や「プレーヤー」の定義が異なります。
そのため、
「世界のピックルボール人口1位は○○」と単純比較することは難しい
と考えた方が正確です。
ただ、一つ確かなのは、ピックルボールが米国だけのスポーツではなく、日本を含め世界各地へ広がっているということです。
身体への負担が気になってスポーツから少し離れていた人でも、新しく始める選択肢のひとつになりつつあります。
ピックルボールの魅力は、
若い人と同じように激しく動くことではありません。
自分の身体に合わせて動き方や運動量を調整しながら、それでもラリーや駆け引き、ゲームを楽しめるところにあります。
「テニスは少しきつくなってきた」
「久しぶりに何かスポーツを始めたい」
「膝や腰に配慮しながら身体を動かしたい」
そんな人なら、一度初心者向けの体験会からピックルボールを試してみるのもよいでしょう。
大切なのは、
“身体に優しいから無理をする”のではなく、“無理をしないから長く楽しめる”こと。
それが、40代・50代以降もピックルボールを続けていくためのポイントです。
